急性心筋梗塞

急性心筋梗塞
著 者
著 友田春夫(東海大学名誉教授)
発行年
2005年9月
分 類
心臓
仕 様
B5判 227頁 図114 表12
定 価
6,825円(本体6,500円+税5%)
ISBN
4-8159-1727-2
特 色
これから心臓病の勉強を始める方々や,医学生,循環器内科をローテートしている研修医,循環器内科新規入局者,専門外の医師を念頭に分かりやすく解説された急性心筋梗塞症の入門書.
全体を構成する10章のテーマはそれぞれ完結した形をとっており,どこから読んでもまとまった理解が得られるよう配慮してある.
冠動脈再灌流療法,とくにカテーテルによる冠動脈形成法 primary PCI の導入により,治療技術と治療成績は目覚ましい進展を見せている.難しいと思われがちな急性心筋梗塞症の病態,診断,治療の実際についての分かりやすい本書の解説が,興味深く循環器疾患への扉を開いてくれるであろう.

■ 序 文

 近年における急性心筋梗塞症の治療成績が、冠動脈再灌流療法、とくにカテーテルによる冠動脈形成法 primary PCI の導入により、目覚ましい進展を見せています。本書は、このような時期に、急性心筋梗塞症の病態、診断、治療の現状につき解説を試みたものです。
 読者対象としては、これから心臓病の勉強を始める方々で、医学生、循環器内科をローテートしている研修医、循環器内科新規入局者、他科の医師あたりを意識して執筆しました。
 本書の構成は10章から成っていますが、それぞれの章はなるべく独立させ、どの部分から読まれてもよいように配慮しました。そのため、
 全体を通読すると、一部記述の重複がある点をご了承ください。たとえば、第1章の基礎の部分は臨床医には取っ付きにくいところですが、他の章から読み、必要があれば適宜参照されるのも良いと思います。また、引用されているのがすべて英文文献であることに問題がありそうですが、今日わが国を含めて世界中の報告が、最終的には世界語である英語でなされる事実によるもので、他意はありません。  本書が、これから心筋梗塞症あるいは循環器疾患を勉強しようとする方々の一助となれば、望外の幸いであります。

■ 主要目次

第1章 急性心筋梗塞症の基礎

 第1節 冠動脈硬化病変の発生機序
 第2節 冠動脈硬化病巣における血栓形成
 第3節 生化学変化
 第4節 心筋虚血性病変
 第5節 特殊な心筋虚血傷害
 第6節 ST上昇と非ST上昇心筋梗塞

第2章 臨床症状・所見

 第1節 臨床症状
 第2節 臨床所見

第3章 検査所見

 第1節 心 電 図
 第2節 心筋マーカー
 第3節 胸部レントゲン
 第4節 超音波・ドプラー
 第5節 その他の画像診断
 第6節 血行動態モニター

第4章 救急治療

 第1節 一次救命法
 第2節 入院時ルチ―ン処置
 第3節 クリニカルパス

第5章 合 併 症

 第1節 うっ血性心不全
 第2節 心原性ショック
 第3節 右室梗塞
 第4節 機械的合併症

第6章 不 整 脈

 第1節 発生機序
 第2節 心室性不整脈
 第3節 徐脈性不整脈
 第4節 上室性頻拍・心房細動
 第5節 抗不整脈剤

第7章 再灌流療法

 第1節 血栓溶解療法
 第2節 Primary PCI

第8章 ST上昇を伴わない心筋梗塞

 第1節 定   義
 第2節 病態と診断
 第3節 薬物療法
 第4節 PCI治療
 付.高齢者の心筋梗塞

第9章 薬物療法

 第1節 血管拡張剤
 第2節 ベータ遮断剤
 第3節 強 心 剤
 第4節 抗血小板剤
 第5節 抗凝固剤

第10章 退院・社会復帰

 第1節 退院に備えての評価
 第2節 リハビリテーション
 第3節 二次予防

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