プレホスピタルMOOK1


現場活動プロトコール

プレホスピタルMOOK 1 現場活動プロトコール
著 者
監修・編集責任:石原  晋(広島県立病院 部長)
   
監修・編集責任:益子 邦洋(日本医科大学 教授)
発行年
2006年5月
分 類
救命・救急医学
仕 様
A4版 196頁 図79 表94
定 価
3,990円(本体3,800円+税5%)
ISBN
4-8159-1751-5
特 色
平成16年3月に(財)救急振興財団から発表された「救急搬送における重症度・緊急度判断基準作成委員会報告書」示された26項目の「処置プロトコール」アルゴリズムの解説書. それぞれの項目の分野の第一人者, プレホスピタルやMCに深い理解のある方々が執筆. 全国の多くの救急隊員やメデイカルコントロールの関係者待望の書.

■序文

 プレホスピタルMOOKのシリーズ第1弾は「現場活動プロトコール」である。
  平成16年3月に「救急搬送における重症度・緊急度判断基準作成委員会報告書」が(財)救急振興財団から発表された。その内容は10項目の「重症度・緊急度判断基準」と26項目の「処置プロトコール」からなる。報告書の第6章「処置に関するプロトコール」を見るとその文頭に「プロトコール作成の目的は、都道府県および各地域におけるメデイカルコントロール協議会において、プロトコールを作成する際の参考に供するため」と謳われている。
 メデイカルコントロール(以下MC)体制発足に伴って「検証」が求められたのは唯一「心肺停止」のみであった。多くのMC圏域では「心肺停止」に加え、自主的に「重症外傷」も検証の対象としてきたが、それら以外の病態についても検証対象としている事例は寡聞にして知らない。それは、広く認知されたプロトコールが心肺停止についての「BLS/ACLS」と重症外傷についての「JPTEC」の二つしかなかったからである。
 プロトコールの存在は検証の大前提であるから、心肺停止と重症外傷以外の病態が検証対象からはずされてきたのは当然といえる。しかし、現場活動の質はすべての病態について問われるべきこともまた当然である。この報告書の意図するところはまさにそこにあると思われる。すなわち、報告書は、そこに網羅された26項目すべての病態を検証対象とするという方向性を示しているのである。待ち望まれたすばらしい提案である。
 しかし残念なことに、この報告書には26項目それぞれについて、A4版1ページのアルゴリズムが示されているだけである。解説文はない。このことから、これらのアルゴリズムの解説書が欲しいという声が、全国の多くの救急隊員やメデイカルコントロールの関係者から聞かれた。これが、本MOOKのテーマの第一弾として「現場活動プロトコール」を取り上げた理由である。シリーズの第1巻と第2巻で2回にわけて、上記26項目のアルゴリズムを解説する。執筆は、それぞれの項目の分野の第一人者であるだけでなく、プレホスピタルやMCに深い理解のある方々にお願いした。
 報告書に記載された26項目のアルゴリズムを引用することにつき、こころよくご承諾いただいた(財)救急振興財団に心から感謝申し上げる。

■ 主要目次

 1.救急活動全般の活動基準
 2.心肺機能停止
 3.ショック(アナフィラキシー、心原性、閉塞性含む)
 4.意識障害
 5.頭痛
 6.めまい(dizzinessあるいはvertigo)
 7.麻痺
 8.けいれん
 9.呼吸困難(喘息発作を含む)
10.胸痛 
11.動悸・不整脈
12.腰、背部痛
13.腹痛
14.消化管出血
15.鼻出血
16.外傷
17.熱傷
18.気道閉塞、異物
19.中毒
20.溺水
21.熱中症
22.偶発性低体温症

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