ことばとこころの発達と障害


ことばとこころの発達と障害
編 著
宇野  彰(筑波大学大学院人間総合科学研究科 准教授)
発行年
2007年4月
分 類
脳神経科学・神経内科学
仕 様
B5判
定 価
定価 7,350円(本体 7,000円+税5%)
ISBN
978-4-8159-1787-6
特 色
言語・こころ・脳の発達とその障害について,研究あるいは臨床の第一線で活躍する著者らが,最新の知識をわかりやすく詳解したことばとこころの教科書.
「発達編」,「障害編」,「トピックス」からなり,典型的な発達を知ったうえで障害および障害に対するアプローチを学べるように構成している.まず言語とこころの密接な関係の基盤となる大脳の発達とその損傷によって生じる障害について学び,ついで 構音, 音声言語, 文字言語, 運動, 人間関係などについて,難解と思われる言語学や脳科学でも容易に理解できるよう興味深く解説している.
発達心理学, 言語障害学, 児童精神医学, 小児神経学, 脳科学などの分野を融合した点に本書の特色があり, 医師, 言語聴覚士, 臨床心理士, 発達心理士, 教師の方々にとって魅力あるテキストとなっている.

序   文

本書は、医師、言語聴覚士、臨床心理士、発達心理士、教師などの方々を読者層と想定して企画された。本書の特徴は、発達心理学、言語障害学、児童精神医学、小児神経学、脳科学などの分野が融合されている点である。本書は発達編、障害編、トピックスから成り、典型的な発達を知ったうえで障害および障害に対するアプローチに関して学べるように構成されている。初めに、言語やこころと密接な関係にあって障害の基盤となる大脳の発達と、大脳損傷によって生じる障害について学び、次に構音、音声言語、文字言語、運動、人間関係などについて、最新の知識が得られるように第一線の研究者や臨床家に執筆して頂いた。編者自身が読みたい本として企画された魅力的な本になっていると自負している。本書の発行は編者の健康問題のために遅れてしまった。編集者の山本美恵子さん、編集長の高山静氏の我慢強い励ましに感謝する。また、本書編集のきっかけをつくってくださった川崎医療福祉大学の種村純教授、いつも応援してくれ、時には叱咤激励してくれた金子真人先生、春原則子先生、粟屋徳子先生およびお手伝いくださった筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程の片野晶子さんと、教育研究科(修士課程)の児山恭子さん(現 国立リハビリテーションセンターリハビリテーション学院学生)に御礼を申し上げる。

平成19年4月吉日   
宇野 彰

■ 主要目次




I 大脳の発達過程と障害

1.大脳の構造と神経細胞
2.中枢神経系の発達過程
3.大脳の発達過程における障害
4.発達過程で生じる中枢神経系の障害

II 発達編

I.話しことばの発達
II.読み書き能力の発達過程
III.聴覚の発達
IV.視覚の発達
V.構音障害と構音の発達
VI.対人関係の発達
VII.コミュニケーションの発達
VIII.運動の発達

IV 障害編

I.話しことばの発達の遅れ―知的障害、特異的言語発達障害を中心として
II.読み書きの発達とその障害
III.機能性構音障害
IV.器質性構音障害
V.聴覚障害
VI.自閉症とアスペルガー症候群
VII.注意欠陥/多動性障害(ADHD)
VIII.吃音
IX.場面緘黙
X.小児失語

V 検査の認知神経心理学的解釈

1.検査の役割について
2.一般的な知能検査
3.言語検査
4.視覚認知機能検査
5.記憶機能検査

VI トピックス

I.視覚障害児・者の点字認識はどこで行われているのか
II.自閉症スペクトラムとミラーニューロン
III.ADHDの薬物療法
IV.てんかんと大脳機能
V.てんかんと手術
VI.薬物乱用と脳
VII.発達性ディスレクシアと脳
VIII.調音の進化


カートに入れる 前のページに戻る ホームに戻る