最新 高血圧診療学




著 者
編 集:
今泉  勉(久留米大学医学部心臓・血管内科 教授)
発行年
2010年8月
分 類
循環器一般
仕 様
B5判・332頁・116図・写真60点・73表
定 価
(本体 7,000円+税)
ISBN
978-4-8159-1868-2
特 色 
 約5年ぶりに改訂された日本高血圧治療ガイドライン(JSH2009)の発表は,大きな話題を呼び全国で開催された講演会はどこも満員となる盛況である.本ガイドラインでは多くのエビデンスの蓄積をもとに,高血圧学会だけでなく関連学会や日本医師会,患者代表者の意見を取り入れ作成され,改訂作業にあたった編集委員の熱意は並々ならぬものがあった.
 本書は,編者をはじめこのガイドライン作成にあたった先生方が中心に執筆した最新の高血圧診療学の成書である. ガイドラインをもとに高血圧診療のエッセンスをわかりやすく解説し,ガイドラインを読み解くうえでの格好の解説書であり,高血圧診療に携わる方々には基礎から最新の情報までを網羅した必携の書となっている.

●序   文●

 2009年1月16日に日本高血圧治療ガイドライン(JSH 2009)が発表され、大きな話題を呼んでいる。全国で120あまりの指定講演会が開催され、どの講演会も大入り満員の盛況である。JSH 2009は約5年ぶりの改訂となるが、その間にアンジオテンシンU受容体拮抗薬(ARB)をはじめ、多くのエビデンスが蓄積された。本書はこのガイドラインの作成にあたった先生方を中心に執筆をお願いした。私自身もこのガイドラインの改訂にかかわったが、委員長の荻原先生はじめ皆さんが熱意をもって、時には泊まり込みで討論を重ねて改訂作業を行った。しかも、高血圧学会内部だけでなく、関連する学会や日本医師会、また患者の代表者の意見を取り入れながら、改訂を行ったことは、このガイドライン自身がもはやエビデンスと言えるのではなかろうか!
 本書ではガイドラインの中でも皆さんが関心・興味を抱いておられる点を中心に作案をした。きっと満足いく内容になっていると自負する。本書がガイドラインを読み解くうえでなんらかの助けになれば幸いである。

平成22年8月吉日
今泉 勉

■ 主要目次


I. 総   論

 1.高血圧とは
 2.わが国における高血圧の疫学と動向
 3.JSH_2009と各国の高血圧治療ガイドライン
 4.大規模臨床試験の意義と限界

II.血圧はどのように調節されているのか どうして高血圧になるのか

 1.中枢神経系・自律神経系調節
 2.血管内皮機能
 3.腎・体液性調節
 4.血行力学
 5.内分泌系・血管作動物質(レニン・アンジオテンシン系を含む)
 6.遺伝子、遺伝子多型

III.高血圧・臓器障害をどのように診察し診断するのか

 1.高血圧症の診断基準
 2.外来診察室での血圧の測り方、診察の仕方
 3.24時間自由行動下血圧測定(ABPM)、家庭血圧の測り方、活用法
 4.高血圧管理計画の立て方
 5.二次性高血圧の見分け方
 6.臓器障害をどう評価するのか

IV.高血圧をどう治療するか

 1.生活習慣の改善
 2.薬物療法
 3.合併症を伴った高血圧の治療
 4.二次性高血圧症の治療
 5.高齢者高血圧症
 6.女性の高血圧症
 7.白衣高血圧・仮面高血圧・早朝高血圧・職場高血圧
 8.一過性の血圧上昇(高血圧緊急症・周術期高血圧など)
 9.難治性/治療抵抗性高血圧

V.これからの高血圧治療

 1.Pre─hypertension(正常高値血圧)から治療する?
 2.テーラーメイド医療
 3.新しい降圧薬_レニン阻害薬
 4.特定健診・特定保健指導
 5.高血圧(検査・治療)の費用対効果


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