Dr.便 利 帳



脳神経外科医の必携バイブル




著 者
著:窪田  惺
(立川介護老人保健施設 わかば・元埼玉医科大学 助教授)
発行年
2011年5月
分 類
脳神経外科学
仕 様
ポケット判・110頁・55図・84表
定 価
(本体 2,000円+税)
ISBN
978-4-8159-1882-8
特 色 
 好評頂いている「脳神経外科バイブル」シリーズのエッセンスが,ポケット携帯サイズになって登場!

 読みやすく, わかりやすい参考書をモットーに好評をいただいている脳神経外科バイブルシリーズは,「1.脳血管障害」「2.頭蓋骨腫瘍と眼窩内腫瘍」「3.頭部外傷」「4.脳腫瘍」「5.奇形疾患」「6.脊椎・脊髄疾患」「7.感染症・神経血管圧迫症候群」としてシリーズを完成.その内容構成は,第1章は解剖と機能などの「プロローグ」編,第2章その疾患の基本となる「ズームイン」編,第3章は深く掘り下げて解説する「バージョンアップ」編,そして第4章ベッドサイドで役立つ診断法,評価法治療判定基準,1〜4章までのまとめと,「耳よりな情報編」をおさめた「便利編」となっている.
 本書は,各シリーズの第4章の「便利編」から外来診療の現場で必要な情報を抜粋しまとめ,さらにバイブルシリーズで掲載できなかった項目を新たに追加,白衣の胸ポケットに入り常時携帯できるような大きさにした.
 研修医や脳神経疾患を扱う医師が,ベッドサイドや外来診療の現場で確認したい,あるいはすぐ知りたいときにすぐ活用できる,まさに脳神経外科便利帳である.


●序   文●

￿ 本書は、皆様方に好評頂いている拙著「脳神経外科バイブル」シリーズT〜Z巻の第4章「便利編」から必要な項目を著者の独断と偏見で抜粋し、さらには、バイブルシリーズで掲載できなかった項目を新たに追加したものです。したがって、本書には研修医や脳神経疾患を扱う医師がベッドサイドや外来診療の現場で確認したい、あるいはすぐ知りたいと思う項目をまとめてあります。
 本書の目的は、日常診療の現場で欠かせない本として上梓することであり、そのために白衣の胸ポケットに入り常時携帯できる版にしました。その分、文字が小さくなり読みにくい点があるかと思いますが、著者の意図を汲んで頂き、ご理解ください。用語については、基本的には「日本脳神経学会用語委員会編:脳神経外科用語集 改訂第2版(南江堂,2006)」に準じて記載しました。
 皆様方が本書を読まれ、さらに掲載に必要な項目がありましたら是非編集室までご連絡ください。読者の皆様方とともに、よりよい便利帳にしていきたいと思っています。
 本書の刊行にあたり、貴重な助言を頂いた埼玉医科大学国際医療センター脳卒中外科杉山達也博士にこの場を借りて御礼を申し上げます。また、いつもながら本書の刊行にあたり著者のわがままなお願いを聞いて頂いた永井書店に御礼を申し上げます。

 2011年5月吉日
 窪田 惺

■ 主要目次


■1 全 般
1. 意識障害評価法
 1) グラスゴー昏睡尺度(GCS)
 2) 日本式昏睡尺度(JCS)
 3) 小児の意識障害評価法
2. 徒手筋力テスト(MMT)
3. Brunnstromの回復段階
 1) 上肢(肩と肘)の回復段階
 2) 手指の回復段階
 3) 下肢の回復段階
4. Barthel指数
5. 改変Barthel指数
6. 改訂 長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
7. 末梢性顔面神経麻痺の重症度分類(House-Brackmann分類)
8. 抗利尿ホルモン分泌異常症候群(SIADH)の診断の手引き
9. 中枢性塩分喪失症候群とSIADHとの鑑別
10.非ケトン性高浸透圧性糖尿病性昏睡の検査所見
11.播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断基準
12.小 児
 1) 頭囲発育曲線
 2) 乳児期の運動発達の正常月齢
 3) 小児期の分類
 4) 乳幼児の年齢別視力
 5) 体表面積算出ノモグラム
13.転帰の評価
 1) グラスゴー転帰尺度Glasgow Outcome Scale
 2) 日常生活動作(ADL)
 3) 改良ランキンスケール(Modified Rankin Scale)
 4) 改良NIH脳卒中スケール(mNIHSS)

■2 くも膜下出血のCT分類
●Fisherらの分類

■3 脳動脈瘤患者の重症度分類
1. Hunt and Kosnikの重症度分類
2. WFNS分類
3. Hunt and Hessの重症度分類
4. Botterellらの重症度分類

■4 未破裂脳動脈瘤
1. 破裂に関与する因子
2. 破裂率
3. 累積破裂率、自然歴および治療成績

■5 脳動静脈奇形(AVM)
●Spetzlerらの重症度分類

■6 硬膜動静脈瘻
1. Barrowらの分類
2. Djindjianらの分類
3. Bordenらの分類
4. Cognardらの分類
5. Pitonらの分類
6. Lalwaniらの分類

■7 ガレン静脈瘤
1. Hoffmanらの分類
2. Yas〓argilの分類
3. Berensteinらの分類

■8 高血圧性脳出血
1. 神経学的重症度分類
2. 被殻出血のCT分類
3. 視床出血のCT分類

■9 もやもや病
1. 小児期における脳血管像の変遷過程—6期相分類—
2. もやもや病の診断の手引き
 1) ウィリス動脈輪閉塞症の診断基準
 2) MRI・MRAによる画像診断のための指針

■10 脳梗塞
1. ラクナ梗塞と血管周囲腔(e´tat crible´)との鑑別
2. 脳梗塞とLeuco-araiosisの単純エックス線CT上の鑑別点

■11 頸部頸動脈
●脳血管造影像における頸部頸動脈狭窄度の測定法

■12 頭部外傷
1. 頭部外傷の分類
 1) Gennarelliの分類
 2) 重症頭部外傷(GCS 8点以下)のCT分類
2. びまん性軸索損傷(DAI)
 1) びまん性軸索損傷の臨床分類
 2) びまん性軸索損傷(DAI)と非びまん性軸索損傷(non-DAI)の比較

■13 脳腫瘍
1. 日常生活活動度
 1) Karnofsky' s performance scale
 2) Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG) performance status
2. 脳腫瘍のWHO Grade分類
3. 髄芽腫の病期分類
4. 下垂体腺腫の海綿静脈洞浸潤に関する病期分類
5. 非AIDS患者とAIDS患者の脳原発性悪性リンパ腫の比較
6. 治療効果判定法

■14 頭蓋頸椎移行部疾患
1. 頭蓋底陥入症診断のためのエックス線単純(断層)撮影像上の基準線
2. Chiari㈵型奇形とChiari㈼型奇形の比較
3. 環椎・後頭関節脱臼診断のための頸椎エックス線単純(断層)撮影像上の基準線
 1) 大後頭孔前縁・歯突起先端間距離(BDD or BDI)
 2) Powers比
 3) 大後頭孔前縁・軸椎間距離(BAI)
 4) 下顎骨後縁と環椎前弓、および下顎骨後縁と歯突起前縁との距離
 5) 後頭顆と環椎の上関節面との距離

■15 脊椎・脊髄疾患
1. 成人における脊髄神経と椎骨との位置関係
2. 皮膚反射
3. 深部腱反射と神経根
4. 神経根と筋支配
5. 皮膚分節(皮節)
6. 誘発試験
 1) Jackson頭部圧迫試験
 2) Jackson肩押し下げ試験
 3) Spurling椎間孔圧迫試験
 4) Adson試験
 5) Morley試験
 6) Allen試験
 7) Eden試験
 8) Roos試験(3分間試験)
 9) Wright試験(過外転テスト)
7. 環椎横靱帯断裂の有無の判定法
8. 椎体前部軟部組織陰影の測定法
9. 環椎・歯突起間距離(ADI)の測定法
10.頸部脊柱管狭窄症の判定法
11.頸椎症および頸椎症性脊髄症
 1) 頸椎変性疾患の神経症状判定基準(NCSS)
 2) 日本整形外科学会頸髄症治療成績判定基準
12.脊髄円錐症候群と馬尾症候群との鑑別

■16 脊髄損傷
1. 脊髄損傷の機能的評価法
 1) Frankelの分類
 2) ASIA機能障害尺度
2. 脊髄損傷時における脊髄髄節の高位診断法
3. 脊髄損傷の高位診断と四肢機能

■17 感染症
●各髄膜炎の髄液所見

■18 神経血管圧迫症候群
1. 顔面痙攣の評価法
 1) 日常生活の支障度による顔面痙攣の評価法
 2) 顔面痙攣の変化の評価法
2. 片側顔面痙攣と鑑別を要する疾患
3. 三叉神経痛と舌咽神経痛との鑑別

■19 てんかん
1. てんかん患者と自動車の運転
 1) 概説…103
 2) 主治医の診断書を踏まえた免許の拒否等の判断基準
2. 抗てんかん薬の薬物動態値(成人)
3. 抗てんかん薬の相互作用

■20 Parkinson病
●Hoehn & Yahrの重症度分類

■21 日常生活の自立度について
1. 障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準
2. 認知症高齢者の日常生活自立度判定基準


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