頭頸部手術カラーアトラス 改訂第2版




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著 者
がん研究会有明病院頭頸科 編
発行年
2011年6月
分 類
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
仕 様
A4判・306頁・77図・写真710点・4表
定 価
(本体 18,000円+税)
ISBN
978-4-8159-1884-2
特 色 
 初版では,頭頸部腫瘍に対するさまざまな手術術式を,がん研有明病院頭頸科での実際の症例の術中写真で詳解し好評を博した.今回の改訂では,読者の参考となるような症例を追加し,さらに実際の手術の参考として使える内容となっている.
 基本的手術手技としての「頸部郭清術」を確実にマスターすること,多くの部位での腫瘍手術実例を豊富なカラー写真を中心に提示解説すること,機能形態を含めた「欠損部の再建術技」に重点をおくこと,を中心に癌研有明病院頭頸科で行われている手術の実際を余すところなく提供する.
 頭頸部外科手術において,最も重要な基本手術となかなか経験できない他の手術を修得するために,将来この分野を学ぶ外科医,また技量の向上に真摯に取り組んでいる外科医に,常にそばに置いていただきたい手術バイブルである.


●序   文●

￿ 改訂第2版序文
 頭頸部腫瘍に対するさまざまな手術術式を、実際の症例の術中写真をできるだけ用いてわかりやすく提示しようという本書の初版は、おかげさまで望外の好評を頂き、改訂版の出版となりました。ここに深謝申し上げます。
 今回は初版の上梓にあたってもう少し入れておきたいと考えていた内容を追加させて頂きました。先の版でも述べましたように、日常臨床の記録として撮影した写真を用いているため、鮮明さや内容に不満足なものも少なくありませんが、実際の手術の参考になるようにできるだけわかりやすく記述することに留意しました。どの手術もそうですが、同じ疾患で、同じ程度の腫瘍に対する同じ術式でも、手術は個々の症例ごとにそれぞれ別個のものとなります。ここに示した術式は、できる限り標準的であることを基本としていますが、同時に一般的でないものや、場合によっては独断的なものも含まれているかも知れません。ただ、実際に行われてきた手術であり、これを各自の方法と比較し、批判し、よいところ悪いところを取捨選択して参考にして頂ければと思います。
 今回の改訂版でも多くの不足点があり、これについては今後もさらに改善できればと考えています。皆様のご批判ご指摘を頂ければと存じます。

 2011年6月吉日
 公益財団法人 がん研究会有明病院頭頸科 川端一嘉

■ 主要目次


概   論

1.頭頸部手術の特徴
2.頭頸部手術手技のポイント
3.手術適応について
4.腫瘍切除について
5.再建について
6.機能温存について

I. 各疾患別手術手技

1 頸部郭清術
 1.根治的頸部郭清術
 2.保存的頸部郭清術
 3.Anterior approachによる保存的頸部郭清術
 4.Antero-posterior approachによる保存的頸部郭清術
 5.選択的頸部郭清術
 6.領域郭清
2 口腔癌の手術
 1.舌癌の手術
 2.舌亜全摘術、全摘術および再建術
 3.その他
 4.中咽頭癌の手術
 5.喉頭癌の手術
 6.下咽頭癌の手術
 7.頭頸部下方領域の手術
 8.副鼻腔の手術
 9.甲状腺の手術
 10.耳下腺腫瘍の手術
 11.顎下腺腫瘍の手術
 12.頸部腫瘍の手術
 13.気管切開術
 14.前頭蓋底アプローチ

II. 再建のための皮弁採取

1 DP皮弁
 1.手術手順
 2.術後1年半の状態
 3.下頸部皮膚再建症例
2 大胸筋皮弁
 1.皮弁デザイン
 2.皮弁挙上
 3.皮弁の移動
 4.閉創
 5.術後管理
3 広背筋皮弁
 1.手術体位および皮島のデザイン
 2.広背筋前縁と胸背動静脈の確認
 3.広背筋の胸壁よりの【剥】離挙上
 4.肋骨の切断・遊離
 5.胸背動静脈の追求
 6.広背筋皮弁の遊離・採取
 7.ドレーンの留置・閉創
4 遊離腹直筋皮弁
 1.皮弁のデザイン
 2.皮弁の挙上、腹直筋前鞘の処理
 3.深下腹壁動静脈の確認、腹直筋の処理
 4.皮弁皮下脂肪の調整
 5.深下腹壁動静脈の処理
 6.創の閉鎖
5 前腕皮弁
 1.術前血管の確認
 2.皮弁のデザイン
 3.尺側からの皮弁挙上
 4.橈側からの皮弁挙上
 5.末梢からの皮弁挙上
6 肩甲骨付き皮弁
 1.体位と皮膚切開
 2.大円筋・筋三角の露出
 3.肩甲回旋動静脈の確認・追求
 4.胸背動静脈系の血管の確認と大円筋の切断
 5.棘下筋の切断と肩甲骨の骨切り
 6.骨付き皮弁の採取
 7.閉創
7 腓骨皮弁
 1.体位と皮膚切開
 2.皮枝の確認と腓骨の骨切り
 3.腓骨動静脈の処理
 4.創の閉鎖
8 遊離空腸
 1.皮膚切開
 2.採取部位の決定
 3.採取
 4.切離・採取
 5.腸管の吻合
 6.閉創
 7.術後
9 前外側大腿皮弁
 1.皮膚切開
 2.穿通枝検索
 3.穿通枝の追及
 4.外側大【腿】回旋動脈下行枝の確認
 5.外側大【腿】回旋動脈下行枝の追求
 6.皮弁採取ラインの設定と切離
 7.閉創


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