リウマチ病セミナー XXIV


著 者
監修 七川 歡次(滋賀医科大学名誉教授)
発行年
2013年12月
分 類
膠原病・リウマチ
仕 様
B5判・252頁
定 価
(本体 8,200円+税)
ISBN
978-4-8159-1913-9
特 色 
 リウマチ学のいまを知らせる好著.本セミナーは,1990年以来毎年発行されて,今回で24冊目.
 内容は,リウマチ病の捉え方に大きく影響する新しい知見とそれに基づく新しい考え方.リウマトロジーの醍醐味を教えてくれるリウマチ病研究の歴史.そして,今やリウマチ学の最大のテーマである骨粗鬆症の最新知見.多彩で新しい薬剤のレビュー,大きく進歩する手術技術などを取り上げる.
 常に本領域の水先案内人として,最新の研究成果・治療データを提供してきた.多彩で日進月歩の進展をみせるリウマチ学を一流の研究者たちが思う存分成果を披露している.

■ 序   文 ■

 今回,第24回をかぞえる「リウマチ病セミナーXXIV」を発刊することができ,無上の喜びとするところである.これもひとえに執筆諸兄のご協力の賜であって,深く感謝申し上げる.日常寸暇の暇もない先生方を煩わすことになり,気後れしているが,それを考えると感謝の極みと言わざるを得ない.
 リウマチ病も通覧すると,いや世界の流れとしても興味の焦点に感染症や骨の生病理が加わってきて,リウマチ病研究の厚みができつつある.原因不明の炎症,つまり伝統的なリウマチ炎症とか免疫病よりも,ウイルス感染や環境因子(食物,運動などの生活習慣その他),姿勢,痛みの生病理,“うつ”や精神障害との関係に視点が向けられ,このことはいわば人間全体の理解が不可欠となってきたことのあらわれである.したがって,これまで安易に無視し続けてきた骨についてよく知っていることや,筋肉,腱などの軟部組織についての深く幅広い知識が求められ,今後のリウマチ病研究の方向を指向しているのではないかと考えている.
 サイエンスにひきずり廻されるのではなく,サイエンスを統合させ,その方向をコントロールし,本格的な治療方法を探求する,それがリウマチ病の研究というものではないだろうか,また離脱や接着の絶え間ない動き,それを捉えて全体を眺めることのできる医療の達人となることが(理想,夢?)求められているのではないだろうか,そういう思いに駆られ,本セミナーが幾分でも貢献できればありがたいと思っている.

2013年12月     
七 川 歡 次

■ 主要目次

炎症リウマチ
 歯周病とリウマチ(小林 哲夫)
 血管炎2012−新たな分類CHCC2012(尾崎 承一)
 リウマチ病と下腿潰瘍(川上 民裕)
 関節リウマチの寛解(志水 正敏)
 腸内細菌とリウマチ(青木 重久)
 リウマチ病とうつ(行岡 正雄)
 関節リウマチにおける指,趾のしびれ
   −手袋靴下型しびれを中心に−(村田 紀和)
 
検査,評価
 感染症マーカー(辻 聡一郎)
 利益相反の開示(福田 眞輔)
 
生物学的反応
 腸内細菌と免疫病(香山 尚子)
 TCR:pMHC結合の構造とリウマチ性疾患の発症病因(塩沢 俊一)
 免疫グロブリン糖鎖異常とリウマチ(大島 至郎)
 薬剤と食物との相互利用(篠塚 和正)
 
手   術
 腰椎変性側弯症の外科治療(岩崎 幹季)
 股関節に対する鏡視下手術(川崎  拓)


リウマチニュース
リウマトロジストはロコモティブ シンドローム(locomotive syndrome;
  運動器症候群,ロコモ)を理解しているだろうか(西林 保朗)
 
骨関節,脊椎,神経
 Renal Osteodystrophy再訪(濱野 高行)
 MRIで関節軟骨変化はどこまで描出できるか(西井  孝)
 Boxingのスポーツ障害(松原 康秀)
 脊椎の骨壊死:キュンメル病は現代のコモンディシーズ(西林 保朗)
 姿勢の理論と指導(西林 保朗)

治療と副作用
 新しい骨粗鬆治療薬(前田  晃)
 MTX関連リンパ増殖性疾患(星田 義彦)
 創傷処置の最近の考え方(森友 寿夫)
 生物学的製剤使用時のWBC減少(西本 憲弘/村上 美帆)
 ビスホスホネートによる骨折予防と
   いわゆる大腿骨非定型骨折(安藤  渉/橋本  淳/南平 昭豪)
 骨巨細胞腫の骨吸収阻害剤による新しい治療の展望(角永 茂樹)

索 引(XXIV)
総索引(I〜XXIV)
人名索引(I〜XXIV)
Drug Information(巻末)


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