医学生・コメディカルのための手引書
リハビリテーション概論 改訂第3版


著 者
編 著
 上好 昭孝(大阪河崎リハビリテーション大学 元学長・名誉教授)
 田島 文博(和歌山県立医科大学リハビリテーション医学講座 教授)
発行年
2014年3月
分 類
リハビリテーション医学
仕 様
B5判・226頁
定 価
(本体 3,000円+税)
ISBN
978-4-8159-1914-6
特 色
 刊行から6年.これからリハビリテーションにかかわられる医学生, 看護師, 理学療法士, 作業療法士, 言語聴覚士や関連専門職を目指しておられる方々に“リハビリテーションとは何か”, その本質にふれ, 現在のリハビリテーションの仕組みなどを知ってもらうこと, また教育される先生方にも使いやすい教科書であることを第一のテーマとして, 従来の教本とは異なり, 分かりやすく, 読みやすく, 理解しやすさに重点をおいた解説書としてのリハビリテーション概論書,その改訂第3版.
 今回, 近年のがん医療へのリハビリ医療介入の重要性が認識されてきたことに鑑み「がんのリハビリ医療」について新たな章として組み入れ,また障害者総合支援法に変わった福祉関連法規などの変更もふまえ, 全体を見直し内容をアップデート. さらに読みやすく理解しやすい, そして使いやすい教科書となっている.

■ 第3版序文 ■

  “がんの2015年問題”
 昭和56年以来,がんがわが国の死亡原因の第1位で,その後増加の一途をたどっている.
 国の疾病対策でもがんが最重要課題とされてきた.平成18年の厚労省報告では,日本人男性3人に1人,女性3人に1人ががんになり,3人に1人ががんで死亡しているという.団塊の世代が65歳以上の前期高齢者になる来年(2015年)はがん患者が倍増し,2050年まで横ばいで推移するとされている(がんの2015年問題).平成19年には国を挙げてがん対策を推進していくため,がん対策基本法が施行された.その結果,がんによる死亡率は減少傾向にあり,治療を受けてからの生存期間が延長している.辻らも指摘するように早期診断・早期治療など医療技術の格段の進歩から,がんの死亡率は喜ばしいことに年々減少傾向にあり,今ではがん患者の半数以上が治るようになり,がんと共存する時代になってきている.医療現場でもがんの治療前から治療後の障害や運動機能低下の予防にリハビリテーション(リハビリ)医療の介入がみられている.平成22年厚労省もがん医療にリハビリが重要との認識で診療報酬に,がん患者のリハビリ料を新たに創設している.そこで今回の手引書改訂にあたって,がんのリハビリ医療を新たに組み入れるため,第10章として「医療・リハビリテーション医療−医療機関で行うリハビリテーションと義肢・装具−」を設けた.
 福祉関係法規の改正では平成25年4月から,従来の自立支援法が廃止され,障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための障害者総合支援法に変わり,障害者の定義に難病疾患(130疾患)が追加された.そのほか,各先生方にも時期にあったものとなるように一部修正・加筆いただいた.
 本手引書も平成21年に刊行し6年目を迎える.多くの医学生,コメデイカルの方々に利用していただき,広くリハビリについて理解され,役立てていただければ代表編集者の一人として幸甚の至りである.この間,初版から何かと相談ご協力いただいた土肥信之元兵庫医療大学リハビリテーション学部教授が平成24年11月にご逝去され,心から哀悼の意を申し上げる.後任の共同編集者には,和歌山県立医科大学リハビリテーション医学講座の田島文博教授に加わっていただいた.
 おわりにあたり,共同編集者の田島教授,分担執筆,加筆に時間を割いていただいた諸先生方,ならびに校正にご協力いただいた永井書店編集部をはじめ,各位に厚く感謝申し上げる.

2014年2月     
上好 昭孝

■ 主要目次

第1章 リハビリテーションの概念・理念・定義
  1.リハビリテーションの概念
  2.リハビリテーションの語源
  3.リハビリテーションの理念
  4.リハビリテーションの定義

 第2章 健康と障害の概念と分類
  1.健康・疾病・障害
  2.疾病と障害の分類
  3.障害を起こす疾病
  4.障害へのアプローチ
  5.廃用症候群(生活不活発病),誤用症候群,過用症候群

 第3章 障害の心理的・社会的視点
  1.病(障害)の心理
  2.防衛機制(Defence Mechanism)
  3.リハビリテーションと心理療法(Psychotherapy)
  4.患者・家族心理教育
  5.障害受容(Acceptance of Disability)
  6.発達段階と障害

 第4章 ヒトの発達と評価(特に小児)
  1.ヒトの発達とは
  2.発達の時期と特徴
  3.発達の評価・検査
  4.小児のリハビリテーション

 第5章 リハビリテーション過程
  1.評価とは
  2.評価の捉え方
  3.評価の時期
  4.評価の内容
  5.ゴール設定
  6.プログラムの作成
  7.リハビリテーション過程とクリニカルパス

 第6章 リハビリテーションの諸段階
  1.医学的リハビリテーション
  2.職業的リハビリテーション
  3.社会的リハビリテーション
  4.教育的リハビリテーション

 第7章 医療とリハビリテーション専門職種と役割
  1.医療職種にかかわる諸問題
  2.リハビリテーション専門職種

 第8章 チームアプローチ
  1.チーム医療,連携医療
  2.評価会議とゴール設定
  3.リハビリテーションプログラムとクリニカルパス

 第9章 ADL,QOLの概念と評価法
  1.ADL(Activities of Daily Living)(狭義,広義)
  2.IADL(Instrumental Activities of Daily Living)
  3.QOL(Quality of Life)

 第10章  医療・リハビリテーション医療−医療機関で行う
リハビリテーションと義肢・装具−
  1.医療保険でのリハビリテーション
  2.義肢装具療法

 第11章  地域リハビリテーションと社会資源,在宅ケア
  1.地域リハビリテーションと社会資源
  2.在宅ケア

 第12章  高齢者・健康対策と少子化対策
  1.高齢者対策
  2.健康対策
  3.少子化対策

 第13章  医療・福祉制度
  1.社会福祉制度の概念と定義
  2.医療保険制度
  3.公的扶助制度
  4.介護保険制度

 第14章 医療法・福祉関係法規
  1.医 療 法
  2.保健衛生法規
  3.福祉関係法規


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