■ 改訂第7版序
この小児ICUマニュアル(以下、本書)初版は1983年に開設した京都府立医科大学附属小児疾患研究施設の小児集中治療室での8年間の経験に基づいて、宮崎正夫(当時 京都府立医科大学麻酔科学教室教授)監修のもと、
橋本悟(当時 京都府立医科大学附属病院集中治療部助教授)・佐和貞治(当時 京都府立医科大学附属小児疾患研究施設助手)の執筆により1991年に発刊に至った。
この度、初版の執筆者である橋本・佐和の監修にて、京都府立医科大学麻酔科学教室並びに附属病院集中治療部スタッフによる改訂により、2017年第7版の発刊に至った。
初版から26年という歳月が流れて、初版の執筆者が第7版の監修者となったことで現場の管理は一世代が交代したとの感がある。
本書が、このように途絶えることなく ロング・ランに至ったことは、志馬伸朗(現 広島大学救急集中治療医学講座教授)氏による第4版〜第6版までの多大な尽力による改訂版の発刊が重要であったことは言うまでもない。
加えて、これまでの間、小児集中治療に関わってきた京都府立医科大学附属病院麻酔科・集中治療部スタッフの積み重なる経験に基づく知識の宝庫としての本書が、
本邦の小児重症管理に関わる多くの医療従事者の方々に我々と同様に現場で利用して頂いてきたことが大きい。
今回、京都府立医科大学(Kyoto Prefectural University of Medicine、略してKPUM)の小児ICUでの臨床現場でのマニュアルであるという本書の原点に戻り、タイトルは「KPUM小児ICUマニュアル」とさせていただいた。
最後に、本書のこれまでの継続にご尽力いただいた多くの先生方に改めて感謝申し上げたい。